議会報告

2023年12月議会

特別史跡百済寺跡について 

特別史跡百済寺跡とは、奈良時代後半に百済の王族の末裔、百済王氏一族が氏寺として建立したと考えられる寺院の跡です。

円形に加工した精巧な礎石が多く残り、奈良時代創建当時の主要堂塔の土壇などが良好に遺存する数少ない遺跡であること、また百済王氏の歴史的背景とあいまって、古代日朝文化交流の史実をあらわす価値の高い史跡であるとして、昭和16年(1941)に国史跡に、昭和27年には特別史跡に指定されました。

長年の経年劣化が顕著になってきたため再整備を構想し、平成25年度に「特別史跡再整備基本計画」が策定され、現在再整備基本計画に基づき、平成27年度から本格的に再整備工事が着手されております。

令和元年度には堂塔院などの中心建物の基壇表現がほぼ完成し、令和4年10月より築地塀整備工事を進めております。

今年も工事の様子を何度か視察に訪れております。

特別史跡百済寺跡再整備事業の工事現場を見学 – 枚方市議会議員 門川ひろゆき【枚方の未来を考え 次のステップへ】 (h-kadokawa.jp)

特別史跡百済寺跡築地塀 復元工事について瓦葺を見学 – 枚方市議会議員 門川ひろゆき【枚方の未来を考え 次のステップへ】 (h-kadokawa.jp)

また地元でもあるため様々な声をいただいており、今回完成した折に向けての来場者の増加に伴う対応として駐車場の整備や、トイレの整備など、工事の完了に向けて入念に準備を進めてもらうように要望しました。

質疑応答~特別史跡百済寺跡について ~

【門川質問①】

国の特別史跡である百済寺跡は、平成27年から再整備事業を進めておられます。

私にとっては小さい頃から親しんでいる公園であり、当時はうっそうと木々が生い茂った場所と記憶をしておりますが、平成16年から発掘調査が実施され、再整備工事によって令和元年度に当時の建物の基壇部分の再現がなされたことで、見た目にも大きな変化がありました。さらに現在、築地塀工事がすすんでおり、本市が誇れる史跡として整備がなされています。

進捗状況についてはこれまでも一般質問等でうかがってきてはおりましたが、国庫補助金の交付決定額の減額などの影響もありスケジュールが遅れているとうかがいました。そこで、工事の進捗状況、完成予定などスケジュールについて、あらためてお尋ねします。

【答弁①】

まず、百済寺跡再整備工事の進捗状況として、令和4年度から開始した築地塀工事では、創建当時の工法を採用した在来工法と鉄骨を使用した現代工法で施工し、現在は瓦葺きの作業を進めており、令和5年度内の完成を予定しております。

また、令和6年度には道路の緑化ブロック舗装、説明板の設置、築地塀の雨落ち溝、赤松等の植栽、防犯カメラの設置等を行い、令和6年度中に再整備事業を完了させる方向で進めていきたいと考えております。

【門川質問②】

再整備工事のスケジュールについて、理解しました。

築地塀については私も工事見学会に参加をいたしましたが、創建当時の工法を採用して復元している箇所もあり、史跡内でも重要な建造物と考えます。

完成後は、その価値について市内外にPRすべきと考えます。

完成したあかつきには、市民等にPRする意味でも、記念式典などの開催によって、地元の方はじめ、多くの方に喜んでいただけるのではないかと考えますが、そのような予定はあるのでしょうか、お伺いします。

【答弁②】

本再整備工事の主要な整備対象で、既に完成している堂塔基壇や回廊とともに、今年度完成予定の築地塀は、創建当時の百済寺跡を再現し、史跡の価値を高めるものと考えております。

つきましては、令和6年度についても工事は継続して行いますが、議員お示しのとおり、築地塀工事の完成にあわせ、PRの意味を込めて、先行して、記念式典の開催に向け検討を進めてまいります。

【門川質問③】

築地塀工事の完成を記念し、さまざまな取り組みで百済寺跡のPRに繋げていただきたいと思います。

例えば、百済寺跡を紹介するパンフレットの作成や、来訪者にSNSなどで百済寺跡について発信していただけるような工夫など、工事の完成に合わせて、市民に関心をもっていただけるような取り組みについて、検討いただきたいと思います。

記念式典については、開催を期待するところでありますが、隣接する百濟王神社さんにも協力いただき、例えば式典の場で湯立神楽を行っていただくなど、地域の皆さんも巻き込み発信をしていただければと思います。

また、今年度中に築地塀が完成し、今後、再整備工事も完了していく中で、市の観光資源の1つとして、特別史跡百済寺跡を訪れる方の増加が予想されます。

そうした場合、バスや乗用車で訪れる方も増加するわけですが、駐車場利用者に向けて利便性の向上など、改善や充実といった対策をおこなっていかれるのか、市の見解をうかがいます。

【答弁③】

百済寺跡の駐車場について、まず、現在のバス専用駐車場は出入口が狭く、バス運転手からも利用がし辛いとの声をいただいているため、令和5年度中にバス専用駐車場の出入口を広げる等、改善を図っていきたいと考えております。

また、乗用車の駐車場につきましては、駐車できる台数に限りがあるため、今後、新たな駐車スペースの拡大に向け、関係機関と検討を進めていきます。

【要望】

駐車場については改善を図っていただくということで、進めていただくようお願いいたします。

百済寺跡には現在も韓国からの修学旅行生など大型バスでの来訪や、観光客も含め、多くの来訪者があり、また、市のイベントなどでの団体利用や、近隣住民のウォーキングなど運動の場としても利用されております。

工事完了後はさらに多くの方に訪れていただき、本市の歴史について触れていただきたいと思いますが、迎え入れるにあたり、トイレなどの設備環境が十分とは言えません。

そういった面でのストレスのない環境を整備していただく必要があるのではないかと感じます。

また、これまで、史跡公園として地域で利用されてきた経過もありますので、近隣住民さんや隣接する神社さんとも連携し、本市が誇れる史跡として、多くの人に親しんでいただけるよう、工事の完了に向けて入念に準備を進めていただきますよう要望いたします。

 

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