議会報告

2023年12月議会

水道管の老朽化対策について

水道管の維持補修については今までも議会でさまざま議論をされてきておりますが、枚方市は、平成30年度に策定された「枚方市水道施設整備基本計画」に基づき管路更新を進められております。

下記は枚方市水道施設整備基本計画及び枚方市下水道整備基本計画の中間見直しについて公開されております資料です。

 

今回地元の中宮山戸町にて水道管の破損による漏水事故が発生し、市民の方から枚方市の水道管管理について心配のお声をいただき、枚方市における水道管老朽化への対応について質問しました。

 

 

質疑応答~水道管の老朽化対策について~

【門川質問①】

本年10月18日、私の地元である中宮山戸町において、水道管の破損による漏水事故が発生し、その緊急修繕のため付近の住宅で断水が起こりました。

断水するお宅には、職員の方が直接訪問し連絡されていたようですが、不在であったご家庭では、連絡が行き届いていない状況もあり、帰宅されてから、水が出ないなど驚かれた方もおられたと聞いています。

また、断水しなかった住宅でも水の濁りなどの影響があったと聞いております。

水道水は日々の暮らしになくてはならない重要なライフラインでありますが、今回漏水した管がかなり古いものだったという情報もあり、地元からは本市における水道管管理について、心配するお声をいただいております。

そこで、まず10月18日の漏水事故について、確認ですが原因とその対応内容について、また、こういった漏水事故について過去5年間の発生件数についてうかがいます。

【答弁①】

中宮山戸町で発生した水道管の漏水事故は、水道本管分岐部分の亀裂により、発生しました。

この漏水事故は、口径の大きい管であったことから、早く水を止める必要があり、職員が、断水する約40件の家々を直接訪問し、断水の協力を求めながら、断水を行いました。

今回の場合は、水道本管が設置から約50年経過したものでもあったことから、新たな水道管で補修し復旧しました。

なお、過去5年間の水道本管漏水事故は、平成30年度24件、令和元年度20件、令和2年度28件、令和3年度19件、令和4年度17件で、平均して年間20件程度の発生となっています。

【門川質問②】

山戸町での事故内容及び市内での漏水事故状況について理解できました。

水道管の維持補修については今までも議会でさまざま議論をされてきておりますが、本市では財源に限りがあることなどから、平成30年度に策定された、枚方市水道施設整備基本計画に基づき管路更新を進められており、水道事故については一定数想定されるものの、件数の大幅な増加はおこらないものとされております。

先ほどおうかがいいたしました、漏水事故件数については概ね20件程度で推移しているとのことですが、件数増加は見られないとしても、漏水事故時に市民生活への影響を最小限にとどめることも重要です。

そこで、漏水事故が起きた場合に上下水道局として影響を受けるご家庭にどのように対応されるのかうかがいます。

【答弁②】

上下水道局では、突発事故等に備えた「枚方市上下水道局危機管理マニュアル」により対応しており、漏水事故の規模等に応じて必要な体制を組み、断水や水濁りが想定される場合には、ホームページ及びエックス等SNSや車載スピーカー、お知らせビラで、断水・事故状況及び給水車による応急給水活動の広報を行います。

【門川質問③】

漏水事故が起こった場合の対応は、危機管理マニュアルに基づき適切に対応されるとのことです。

令和3年に起きた和歌山市での水管橋崩落では約6万世帯が1週間にわたり断水する事態となりました。

本市からも職員の派遣がされましたが、万が一、大きな事故が起きた場合の断水時対応についても準備が必要です。

安全対策についてはここまでやれば安全・安心というものではなく、全国の事例も調査しながら、絶えず時代に合わせた改良が必要と考えます。

災害時の広報については、多くの方が利用しているLINEの活用も検討していただきたいと思います。

また、今回うかがった、中宮での漏水事故については、水道管の老朽化が原因の一つと思いますが、全国的にも水道管の老朽化対策については、喫緊の課題となっております。この水道管老朽化の指標としては、法定耐用年数の40年を超えた管路延長割合というのがあります。

調べましたところ、全国でも大阪府は一番高い数字になっておりました。

そこで、大阪府下の水道事業体の平均と比べて枚方市の経年化率というのはどのようになっているかうかがいます。

【答弁③】

令和3年度末時点となりますが、公表されている水道管路の大阪府の平均経年化率は、35.0%、枚方市は28.0%となっています。

【門川要望】

枚方市の経年化率は大阪府下全体の平均と比べると7%低いとのことで、少し安心をするとことではありますが、それでも全管路延長の4分の1以上の水道管が法定耐用年数の40年を超過しているということになります。

最後に要望ですが、漏水事故件数については今後も大幅な増加がないか経過を慎重に見る必要があると同時に、漏水事故が起こった際には迅速な対応と周辺住民はじめ、市民に不安が広がらないよう適切な広報活動が必要と考えますのでお願いいたします。

また、漏水事故を起こさない根本的な対策である老朽管の更新については、限られた予算の中で「枚方市水道施設整備基本計画」に基づき計画的に整備事業を行っておられますが、水道管の経年化率は上昇を続けております。

資材の高騰など、さまざまな要因から今後、計画に遅れが出るのではないかと心配するところでありますが、漏水事故抑制のためにも、遅れが生じないよう重点的に取り組んでいただきますよう要望といたします。

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