門川質問
先月開催されました市民福祉委員協議会において、「終活」や「人生会議」の更なる取り組み推進をはかるため、今まで活用していた「エンディングノート」などを
「枚方版終活ノート『わたしの思い 手帳』」等に統合・再編するとともに、新たに医療や介護などの専門職を対象とした「専門職向けACP実践の手引き」を作成・発行すると報告がありました。
積極的に施策を展開されているものと感じていますが、統合・再編を行う冊子はどのようなものなのかうかがいます。
答弁
「終活支援について」お答えいたします。
統合・再編集等を行う冊子ですが、今回新たに作成します「わたしの思い手帳」は、初めて「終活」に取り組む人が記入しやすく、また、「人生会議」における話し合いでも活用しやすいものとなるよう、必要最低限の項目に絞り、記録しやすい選択方式にするとともに、大きさをA6版とすることで、お薬手帳等と一緒に保管していただけるように工夫をしたものとなります。
また、「わたしの思い手帳」を活用する際に役立てていただけるよう、「エンディングノート」の看取り等に関する読み物部分と、「人生会議まるわかりガイド」の両冊子を、「終活まるわかりガイド」として、統合・再編いたします。
さらに、「専門職向けACP(人生会議)実践の手引き」につきましては、「人生会議」のさらなる普及にあたり、医療や介護の専門職から、「対象者に『人生会議』を働きかけるタイミングが難しい」といった課題があるとの声を多数いただいていたことから、「人生会議」の取り組みが円滑に実践できるよう、専門職向けの手引きとして作成するものとなります。
以上に加え、今年度は「終活」のさらなる周知を図るため、民間事業者との連携により、「エンディングノート」に「健康づくり」に関する情報を追記した、「エンディングノート兼健康情報誌」を作成し、令和7年2月頃に市内全戸に配布する予定でございます。
全戸配布とすることで、すべての世代に「終活」の重要性を啓発するとともに、子から親へ「終活」を薦めるきっかけとなることを目指しております。
なお、この冊子につきましては、民間事業者が広告収入により無料で作成及び配布するものとなっております。
門川質問
冊子の統合・再編についてよくわかりました。
ツールとして進化をしていくことは重要と思います。
終活については世間での認知度は高まっておりますが、まだ、社会課題として啓発を進めていく段階と感じています。
そういったことから市がツールの配布をただいけるということは啓発の一助になり、評価できることですが、市が独自にツールを作成されていますので、
配布をして終わりとせずに、そのツールを活用した啓発活動など、今後の展開についても期待をしております。
さて先日、市民福祉常任委員会の先進都市研修でうかがった横須賀市では、「エンディング プラン・サポート事業」からの第2の事業として「わたしの終活登録」事業を始められました。
この事業は、緊急連絡先やかかりつけ医、遺書の保管場所やお墓の場所などの情報を市に登録していただくというものです。
「エンディング プラン・サポート事業」ではひとり暮らしで頼れる身寄りがなく、かつ生活にゆとりがない方などが対象ですが、「わたしの終活登録」事業では、
希望するすべての市民を対象にされています。
本市では、府内初の取り組みとして、今年10月から単身高齢者の入退院の付き添いから死後の葬儀・納骨までをサポートする「縁ディングサポート事業」を開始されました。
新たに取り組みを始めたことについては、評価しておりますが、例えば横須賀市のように広く市民を支援する終活情報の登録事業についてなど、
今後の展開についてどのように考えているのか、うかがいます。
答弁
本年10月から、社会福祉協議会への委託により開始いたしました「縁ディングサポート事業」は、入院・入所時の身元保証を代替する支援や、死後の事務支援を併せて提供する取組として、国のモデル事業として採択され実施しているもので、契約を締結した際には、サービスの一つとして、もしもの時に必要な情報を必要な人に伝えられるよう、緊急連絡先やエンディングノートの保管先などを登録する「終活情報登録サービス」も、ご利用いただけることとしております。
議員ご指摘の、誰もが利用できる「終活情報の登録事業」につきましては、「縁ディングサポート事業」のご利用状況やニーズなどを踏まえながら、他市の状況把握にも努めるなど、検討してまいります。
門川要望
今の社会では親子で離れた場所に別々に暮しているというのはよくあります。
また、互いに知っている情報がSNSアカウントや携帯電話についての情報だけという場合もあります。
そういったことから、お一人暮らしの方が突然病院に運び込まれ、身内の方と連絡を取ることができずそのまま誰にも知られずに火葬されてしまう という事例がおきています。
そういったことにならないように備えをしておいて いただくことが 大事です。
終活について、啓発と共に、引き続き支援する取り組みについて進めて いただきますよう要望しておきます。